つや姫の生育状況や田んぼでの作業の様子、実際作付けしている生産現場から生産者の生の声をレポートしていきます。
2025.06.10
戸沢村蔵岡地区の早坂剣さんは、地域の農業を牽引する若手生産者であり、今年度から新たに委嘱された「つや姫マイスター」です。
戸沢村蔵岡地区は、令和6年7月25日からの大雨により水田は冠水するなど大きな被害に遭いました。早坂マイスターも農作業舎やトラクター等の農業機械が浸水するなどの被害を受けましたが、今年も水稲作付を継続することを決めました。米づくりにかける熱意には本当に頭が下がります。
水田につながる水路の補修工事が春作業の始まる直前まで行われたこともあり、例年よりも田植え時期を遅らせる必要がありましたが、苗が老化しないようにあらかじめ種まきを遅らせて良い苗を作ることを意識し、また効率的に作業を進めたことで適期内に田植えを終わらせることができました。
毎年、安定した収量・品質・食味を確保している早坂マイスター。「さらに食味を良くしたい」と今年の意気込みを語ってくれました。毎年穂肥診断をしっかりと行って追肥を調節しており、今年は衛星リモートセンシングを活用した生育管理技術「スマートつや姫」も活用する予定です。早坂マイスターの良食味米生産が更にレベルアップしますので、御期待ください!
【最上農業技術普及課】
「スマートつや姫」を活用しほ場の様子を確認する早坂マイスター
「つや姫」生産への決意を新たにする早坂マイスター
2025.06.03
山形市みのりが丘にある農業総合研究センターでは、「つや姫」「雪若丸」の生育を調査・診断するほ場の田植えを毎年5月20日に行っています。その後は、10日毎に生育状況を調査して、今年の生育がいつもの年と比べて良好なのか等、県内の農家の皆様に適時お知らせし、おいしい米づくりの参考にしてもらっています。
今年は、苗を育てる4月に曇りの日が多く、いつもよりやや小柄な苗となりました。田植え後もはじめは曇りの日が多く、葉の枚数や茎の本数が少ない状況でしたが、現在は天気も回復し、平年並みに生育しています。
今年も、夏の高温が予想されていますが、いつもどおりおいしい「つや姫」「雪若丸」を全国の食卓にたくさん届けられるよう、農家の皆様に必要な情報を、タイムリーにお伝えしていきます!
【農業総合研究センター】
つや姫ほ場の状況
雪若丸ほ場の状況
2025.05.19
朝日町のつや姫マイスター堀吉和さんが、5月19日に「つや姫」の田植えを開始しました。
「どんな天候にも対応できる稲を育てるためには、健苗育成が大事なポイント。今年は、育苗ハウス内の温度を低く保ち、苗が伸びすぎないように注意した。他にも、育苗時に健苗ローラー(※)をかける等、例年以上に気を付けて管理したことで、充実した苗を作ることができた。苗は、過保護にしすぎないことも重要!」と語る堀マイスター。また、稲の生育を良くするために、田んぼの秋耕や土づくり資材の散布も欠かしません。
そして、絶好の田植え日和の中、堀マイスターは丹精込めて育てた「つや姫」の苗を田植え機に積み込み、丁寧に田植えを行っていました。田植えが終わった田んぼを見つめ、「ここからは細やかな水管理が重要。やれることは全て取り組み、美味しい『つや姫』を全国の消費者の皆様に届けたい!」と意気込んでいました。
堀マイスターの思いの詰まった「つや姫」に、是非ご期待ください!
※健苗ローラー:苗をローラーで軽くつぶす器具。苗にストレスを与えることで、健康で強い苗を作る効果が期待できる。
【西村山農業技術普及課】
田植えを行う堀マイスター
苗補充を行っている様子
2025.05.09
月山がきれいに見える晴天の中、5月9日(金)に水田農業研究所で恒例の一斉田植えを行いました。
この日は、水田農業研究所と農業技術普及課職員約40名が、「奨励品種決定調査」や「品種展示」のための田んぼに、一株一株ていねいに手植えをしました。
「奨励品種決定調査」とは、新たな品種を選ぶための最終段階の栽培試験です。「つや姫」や「雪若丸」も、この試験を経て、品種となりました。
「品種展示」は、水稲品種のルーツとなる「亀の尾」や「農林1号」、また、「つや姫」、「雪若丸」など現在の品種に至るまで、約90種類を一堂に展示しています。品種の歴史や成り立ちを一目で学べる、見応えあるスポットです。
さらに、「つや姫」、「雪若丸」のロゴが浮かび上がる田んぼアートも制作しました。見頃は6月下旬から7月上旬ですので、楽しみにお待ちください。
水田農業研究所では、時代に合わせた新しい品種を開発するとともに、これからも生産現場の皆様が必要な情報をタイムリーにお伝えしていきます。
【水田農業研究所】
一斉田植えの様子