2019.12.20
「稲作ノート」を回顧する阿部マイスター
「稲作ノート」
真室川町の阿部助次さんは、最上地域の「つや姫」栽培を牽引するマイスターです。阿部マイスターは、毎年、その年の気象やコメづくりの作業内容等を「稲作ノート」に詳細に記録しています。
今年のコメづくりも一段落した12月中旬、今年の「つや姫」栽培について、令和最初の「稲作ノート」を見ながら振り返っていました。
毎年心掛けているのは、天候に左右されないコメづくり。ノートには、きめ細かな水管理を行うことで生育を調整していること等が詳しく記載されていました。
また、阿部マイスターから昔の「稲作ノート」も見せてもらいました。田んぼごとの土質や水持ちの特徴、肥料のやり方で失敗したこと、生育のそれぞれの時期に茎や根はどう働くのか・・・教科書では教えてくれないことが、絵とともに紙面いっぱいに書き込まれていました。阿部マイスターは「ほう、こんなことも書がったな(書いてある)。」と丹念にページをめくっていました。そして「あの頃は、とにかく良い米をたくさん作るために無我夢中だった。これらのすべてが今の自分の「つや姫」に詰まっている。今年も納得がいく美味しい「つや姫」を消費者の皆様にお届けできた。」と話してくれました。
阿部マイスターは、「来年は、苗質をもっと良くしたい。肥料のやり方も、もう一工夫してみるかな。」と、強力な「助っ人」である稲作ノートを抱えながら、既に思いは令和2年の「つや姫」栽培に向けられていました。阿部マイスターが思い描く理想の「つや姫」栽培への追求はまだまだ続きます。
【最上農業技術普及課】